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特集・インタビュー

2018.09.09 49PV

ICOからSTOへの流れ、そして2019年のブロックチェーン業界とは?

価格下落の原因は草コイン?

イーサリアムの価格下落が激しい状態が続いているが、現状を見てみると、ICOトークン(ERC20)を売却する圧力が大きく、そのため値段を下げているという全体像が見えてくる。

というのも、現状トークン購入者がプレセールよりも低い相場に悩まされているという現状があるからだ。数千件と言われるICOプロジェクトを見てみると、そのほとんどがいわゆるユーティリティトークンと言われるもので、トークンのエコシステムを作ることで、価格が上がるということをウリにしてきた。しかしながら現実はそうはいかない。

ゼロサムゲームと言われるインターネット業界の中で勝負する限りにおいて、勝者は限られてしまう。まだどこが勝者か全くわからない状況だったからこそ、どんなトークンでもベットする理由があった。しかし、技術の解析やブロックチェーンそのものの限界や応用範囲が正確に知られるようになってくると、大淘汰時代が訪れることになる。

最近増加傾向にあるSTOという資金調達

今その前兆が見えているという状況が正確な現状把握ということだろう。その結果、資金調達が難しくなったプロジェクトはSTOという手法に切り替えつつある。これはSecurity Token Offeringの略で、つまりは証券としてトークンを買ってもらうということだ。

あくまでトークンが上場してキャピタルゲインを狙うのではなく、インカムゲインを見せるということで投資家をつなぎとめようというものと理解できるだろう。インカムゲインであれば、そのプロジェクトが真面目に配当を行う限りにおいてはトークンホルダーが収益を得られる見込みが立つため、プロジェクトそのものを見極めることが難しい一般投資家層はこちらに流れていく可能性がある。

証券ということになれば、日本居住者対象の場合は証券取引法等に準拠する必要が生じたり、各国の法律にも適応しなければならないため逆に適法にやっているプロジェクトについては信頼性は向上するかもしれない。

つまり、本当にテクノロジーのコア技術を持つ一部のプロジェクトは引き続きICOで資金調達ができ、それ以外のプロジェクトは証券トークンとして売り出すか、そもそも資金調達の手段としては暗号通貨は使わなくなるという未来も見える。

ブロックチェーン技術投資に関する将来は?

一方でブロックチェーンに関する投資は各種統計が示す通り、今後10年で大きな市場規模となることが確実とみられている。むしろ資金調達については従来のVCやファンド、インキュベーターやシード投資家といった機関投資家からの投資で十分プロジェクトは進行していくはずだ。

コア技術を持つエンジニアリング企業であれば資金調達は問題なくなり、それ以外の資金調達を目的に集まったマーケター集団のような組織は早晩なくなっていくことが予想される。

今後、暗号通貨自体の市場は可能性がなくなったわけではない。

何が本物かを見極める目を持つことが何よりも重要であり、そのポイントは、そのプロジェクトに技術力の高いエンジニアが直接かかわっているか、既存の市場での信頼できるプレイヤーがその技術力を認めているか(提携している等)を見ていく必要があるだろう。