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特集・インタビュー

2019.03.18 111PV

4月13日開催。泉佐野市主催ブロックチェーンアイデアソン。泉佐野市を新テクノロジーでアップデートできるか。ヒントは「漁網」「葉っぱ」「明太子」

泉佐野市主催でブロックチェーンアイデアソンの開催が決定した。あるスタートアップ経営者が講演会でいつも言うセリフがある。それは

「日本は課題先進国です!」

というものだ。確かに日本は他国に先駆けて少子高齢化が進む社会であり、外国人の受け入れをどうするのかという問題、人口減少による過疎の問題、それに伴う財政の問題など、地方に行けば行くほど課題が山積しているまさに課題先進国なのだ。

一方で、何もない地方にも関わらず、その存在感を増している場所も少なからずある。この衰退していく地方と発展していく地方の違いが今後大きく拡大していき、地方間格差を生む原因になるだろう。我々はこの違いを認識し、イノベーションを起こすことができる地方のモデルを作らなければならない。

ブロックチェーンアイデアソンというのは、ブロックチェーンというキーワードももちろん重要だが、その本質は、「新しいイノベーションにつねにアンテナを立て、それを自分たちの課題解決に使えるかどうかという感度を磨くこと」ではないだろうか。

地方が起こすイノベーションには3種類がある。1つ目は、「漁網モデル」、2つ目は「葉っぱモデル」、そして3つ目は「明太子モデル」だ。地方のイノベーションというと、決まって「我々の土地にはこれといった産業も何もない」という言葉が聞かれる。しかし、本当にそうだろうか。実はどんな地方にもイノベーションを起こすことができる種があるのだ。この3つのモデルをそれぞれ確認しながら、イノベーションを起こす具体的な方法についてみていきたいと思う。

漁網モデル

日本には、江戸時代には一大産業として〇〇が繁栄していたといったところが数多くある。これらの伝統産業は今厳しい状況に置かれていることが多い。しかし、この伝統産業こそ、この地方がよみがえる起爆剤となることが多いのだ。

例えば以下の話。もともと漁網を作っていた会社が、サッカーのゴールネットを作って成功したというケース。今まで培ってきた技術を横に展開していくというのがこの既存産業応用モデルの地方イノベーションだ。

https://www.tbsradio.jp/272503

既存の産業がある地方は、この産業を活かして何か今新しく求められているものは何か?という点にアイデアを見出せば、新しい産業の芽を作ることができるということだ。

葉っぱモデル

次は葉っぱモデル。これは何かというと、

http://www.hironorisatomoto.jp/archives/54457302.html

徳島県上勝町の事例で、高齢化、過疎化が進む中山間地域で、飲食店で使われる季節の彩のための「葉っぱ」を商品化して活性化したという事例だ。このように、地方が持っている「潜在能力」に着目し、これを発見することでイノベーションを起こすというのは大きなアイデアになる。これは、逆にその地域に住んでいない人や、外国人に来てもらって、その人たちの感性で見てもらうことでアイデアに気づくこともあるだろう。

明太子モデル

博多と言えば「明太子」と誰もが思い浮かぶと思うが、実は明太子の原料のどれも、博多の産物ではない。タラ自体は域外から持ち込んでいるし、唐辛子もそうだ。要するに、本当に何もない地域があったとしても、産業は作れるということだ。

Aの地域からこの食材、Bの地域からこの食材を持ってきて、自分たちの土地で加工して加工食品として販売する。そんなモデルも実は大きな魅力となりうる。特産品というのは、実は一つの会社が作り上げたケースも多い。例えば明太子もそうだし、例えば広島で最近流行している「汁なし担々麺」というのもそうだ。元は、一つの飲食店がメニューとして開発したものをレシピを公開し、いわゆる「オープンソース化」して様々な店舗が自由にアレンジできるようにしたことで、一気に広まって今では広島名物の一角を占めるまでになった。四川料理である「汁なし担々麺」が広島の名物に、また、名古屋の「台湾ラーメン」もそうかもしれない。そもそも「名古屋名物台湾ラーメン」というのも変な感じだが、それでももはや名物の一員としてその味を嗜みに県外からも人々が訪れるのだ。

 

さて、どうだろうか。地方が活性化しないと嘆く暇は無いはずだ。これらの発想法を使っていけば、どんな地方にも「特産」「名産」「地場産業」は作れるし、そこに行きたいと思うことで、観光需要も生まれてくる。移動のコストはだんだんと安価になってきているし、アジア諸国の国民の所得も増大し、日本を訪れたい人も増えてきている。今こそ地方が持つ無限の可能性を引き出すチャンスではないだろうか。

ブロックチェーンと地方創生?

本題に戻って、ブロックチェーンと地方創生との結びつきについて、どんなことができるのか。そこも気になるところだと思う。泉佐野市はご存知の通り、関西国際空港の橋を渡ってすぐの場所に位置し、今日本のLCC(ローコストキャリア)のハブとなっている関空を使えるという利点がある。また港町としての魅力もある。ブロックチェーンは、流通や決済など国を超えた取引を行うことに向いている特徴もあるし、行政そのものも文書の管理や投票など応用できる分野が多数ある。

市としてブロックチェーンを使って新しい改革を行うというアイデアも注目されるし、国際分野で泉佐野市がモデルケースとなるようなユースケースも価値が高いだろう。これほどポテンシャルのある地域も少ないのではないかというほどだ。

4月13日は、ぜひ泉佐野市へ。関西国際空港からだと約10分とアクセスも抜群。全国から、企業・団体・個人問わずチャレンジしてほしい。きっと面白い展開があるはずだ。

スペシャルな審査員にも注目!

さらに、このブロックチェーンアイデアソンには、ブロックチェーンのメインネットを開発している中国企業・韓国企業、そして国際的なIT企業の技術者、さらに日本の大手広告代理店のブロックチェーン部門の方にも審査員として入ってもらう予定らしい。スペシャルな審査員にも注目だ。

アイデアソンへの申込はこちらから

https://singularityhive.connpass.com/event/123517/

Akihisa Ishida (石田 陽之)

広島大学文学部言語学専攻卒業。1995年からウェブサイトの制作に触れ、以来20年にわたりウェブ制作・オンラインマーケティングの世界に身を置いている。2013年にマレーシアの企業と共同でビットコイン決済が可能なCtoCマーケットプレイスの開発に関わり、ブロックチェーン技術に触れる。2017年に技術者と共同でエバーシステム株式会社を設立。ブロックチェーンを活用したゲーム開発・アプリ開発を中心に事業展開中。